歯磨きしても虫歯ができる理由と正しい歯磨き方法


1.毎日歯磨きしているのに、虫歯になってしまう理由

 

歯磨きの大切さを、みなさん知っています。そして、誰でも一日一回は歯磨きをしています。毎日毎日、繰り返されます。しかし、虫歯などの歯の悩みは尽きません。

「毎日ちゃんと、歯を磨いているのに・・・。」

一体、何が原因なのでしょうか?考えられる原因は、いくつかあります。

 

1-1.歯磨き方法の間違い 

 

皆さんご存知のように、歯磨きの方法が間違っていることが、虫歯につながることはあります。しかし、歯磨きをほとんどしていないような場合でも、虫歯にならない人は世の中にはいます。虫歯になるのは、歯磨きの方法が間違っているだけではありません。

 

1-2. 一日の飲食、間食の回数 

 

食べ物や飲みもの(水やアルカリ性のもの以外)が口の中に入ると、口の中は酸性状態になります。その後、30分から1時間ほどかけて、中性へと戻っていきます。pHは7、つまり中性が理想的なのですが、一日に何度も間食をすると酸性になり、中性に回復せずにそのまま酸性状態が続くことになります。歯は、酸性で溶けます。虫歯も酸性状態で作られて悪化します。

 

1-3. 酸蝕症 

 

虫歯の原因菌などの細菌に関係なく、酸によって歯が脱灰されていくことを「酸蝕症」とよんでいます。清涼飲料水、スポーツドリンク、果汁、酢など酸性の強い食品の摂り過ぎによって起こります。また、つわりなどで嘔吐するたびに逆流した胃酸によって生じることもあります。

東京医科歯科大学の調査結果によると、コーラ飲料はpH2.2、レモンのpHは2.1、栄養ドリンクは2.5、黒酢飲料は3.1、スポーツドリンクは3.5。(pH7は中性。)

 

1-4. 歯の質 

生まれつき歯のエナメル質形成不全など、歯の質の問題で虫歯になりやすいことがあります。

 

1-5. 食べ物 

 

たとえば、砂糖の過剰摂取は、からだの血液を「酸性」に傾けます。からだはphを一定に保つために、カルシウムなどのミネラルを必要とします。もし血液中に十分なカルシウムがなければ、骨や歯からカルシウムを溶かし出してバランスをとろうとします。このようにカルシウムを奪う食品によって、歯は虫歯になりやすくなります。

 

1-6. 全身的な要因 

 

たとえば、糖尿病は歯周病を悪化させることなど、全身的な要因が口の中の問題を促進されることがあります。全身的な要因から体のミネラルバランスが崩れることによって、虫歯になりやすく悪化しやすいことが知られています。

 

 

2.虫歯予防の解決策

 

虫歯や歯周病などの原因のすべてが、歯磨きの方法にあるわけではありません。一生懸命にちゃんと正しい歯磨きをしていても、例えば上記のように一日に何度も清涼飲料水、スポーツドリンクなどを飲んでいれば、それだけリスクは高まります。

 

しかし、「歯磨きの仕方」が、虫歯や歯周病、口臭などの原因に大きく影響をすることは否定できません。

一番の問題は、毎日の習慣としての歯磨きを、どのように改めていけばよいのか?ということです。長年積み重なってできたその癖を、まずは知ることから始めましょう。

 

「なんとなく」の無意識的な歯磨きから、「意識して磨く」ようにすることが大切です。

 

 

3.歯磨きの正しい方法

 

毎日少なくても一度は、歯磨きをしている人がほとんどだと思います。しかし、正しい歯磨きの仕方で歯磨きをしている人は、それほど多くはありません。長年の癖を、意識して直そうと努力する必要があるからです。

意識して、歯磨きをすることが大切です。しっかりと頭の中に入れて、フィードバックしながら進めていきましょう。

 

3-1. 歯ブラシを持つ前に知ってほしい、歯磨きのコツ 

 

歯ブラシを持つ前に、まずは歯磨きのコツを覚えましょう。

サンスターMouth & Body PLAZAチャンネルから、次の動画がとても参考になります。2分30秒あたりから始まる、歯のどのような場所に汚れ(プラーク:細菌の塊)がつきやすいのか、その部分をよく覚えておくと良いでしょう。

 

 

さて、おさらいです。歯の汚れがつきやすい場所を、覚えることができましたか?

 

 3-1-1. 歯の汚れ3つプラス3つのキーポイント

 

 

sealant017_caption・奥歯の咬合面

奥歯の噛む部分は、平になっていますがその中心部分に溝があります。

溝は複雑な形をしていますが、この溝に汚れが入り込んでいます。歯ブラシをしっかりと奥に入れて、歯の溝に歯ブラシを当ててよく磨きましょう。

 

 

 

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・歯と歯の間

歯と歯の間にも、汚れが入り込みます。

これは、歯ブラシでは全てを取りきることができません。デンタルフロスや歯間ブラシを使って、汚れを取り除きます。こちらで正しいデンタルフロスの使い方歯間ブラシの使い方を知ることができます。

 

 

 

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・歯と歯茎の境

歯と歯茎の境は、歯の汚れがつきやすい場所です。

この部分を意識して歯磨きをしないと、歯の一番出っ張ったツルツルの部分だけをゴシゴシしているだけで終わってしまうことがよくあります。

 

以上3つの部分、ちゃんと頭に入りましたか?

他にも、こんなところにプラークが溜まりやすいというお話でした。

 

oyashirazu002・生えかけの歯

生えかけの歯は、一部歯茎に覆われていたり斜めに生えてくることもあり、その部分に汚れは溜まりやすくなります。また、生えかけの歯は未熟なため、虫歯に侵されやすいのです。

 

 

 

・歯並びが悪いところ

自分の 歯並びが悪い部分を、意識することはとても大切です。歯並びが悪い部分は、歯が重なっているために非常に磨きにくいことが多いものです。その歯1本ずつを、意識して磨くことが大切です。

 

・被せ物と歯の境目

 被せ物と歯の境目、とくに金属の被せ物との境は材質的にも汚れがつきやすくなっています。また、ぴったりと精度が合っていない被せ物、段差ができているようなものは、その境目の部分に汚れが溜まってしまいます。

 

以上のような細かい部分は、自分で口の中をのぞいて把握することは難しいため、できればかかりつけの歯科医院で説明してもらった方が良いでしょう。どの歯に被せ物が入っていて、どの部分に汚れがつきやすくなっているのか、把握する必要があります。また「歯垢染色液」というものを使って、歯磨き後に磨き残しを確認することもできます。

 

 

 3-1-2. 歯磨きの効果的な時間

 

「毎食後にしっかりと磨ければ良いのですが・・」 というお話でしたね。

よく言われることですが、「食べたらすぐに、歯磨きしましょう。」というのは、本当は間違っていることをご存知でしたか?

 

食事直後は、口の中が酸性状態になっています。つまり、歯が溶けやすい状態になっているのです。そのような状態で歯をゴシゴシと磨くと、歯を傷める原因になります。虫歯予防にアルカリ化が鍵

食後は1時間ほど待ってから、歯磨きをすることをお勧めします。唾液の自浄作用によって、自然に口の中はアルカリ性を取り戻していきます。もちろん、何時間も歯磨きをしないで放置すれば、プラークが溜まって口の中の細菌が増殖していくので気をつけましょう。

 

少なくても夜寝る前に、一回はしっかりと丁寧に歯磨きをしましょう、ということでしたね。朝起きたときの口は、爽やかではありません。唾液の分泌量が減って、細菌が増殖しやすい環境になるからです。「ながら磨き」 とよばれるお風呂に入っているときや、テレビを観ながらの歯磨きは、効果的だと言われています。

 

しかし、無意識にダラダラと磨いても効果は得られません。時間を多くかけて磨けば良い、というわけではなく「意識して磨く」ことが大切なのは言うまでもありません。ときどき、30分も磨いているから大丈夫、と胸を張って言われる方もいますが、研磨剤、発泡剤が入っている歯磨き粉、またどのような歯ブラシを使っているか、場合によってはかえって歯を傷つけることになりかねません。

 

 

4.歯ブラシの選び方

 

歯ブラシの選び方にも、コツがあります。歯ブラシの大きさと、歯ブラシの毛の固さ、そして交換時期の目安を知りましょう。

 

4-1.歯ブラシの大きさ 

 

この動画にあるように、一般的には歯ブラシのヘッドの幅、長さ、厚みが小さなものをお勧めしています。そして、日本人の多くは、小さめの歯ブラシが好みです。

しかし、口の大きな大人が、とっても小さな歯ブラシを使って歯磨きをするデメリットもあります。小さな歯ブラシを使うことによって、効率が低下してしまうのです。よほど時間をかけて歯磨きをしなければ、いくら歯ブラシが小さくて隅々まで届くとしても、磨き残しが生じやすくなってしまいます。

 

ヘッドが多少大きくても、奥歯の一番奥に歯ブラシが入り込めるような形をしていて、一番奥まで歯ブラシが届くならば、問題はありません。歯ブラシのヘッドの部分が大きくても、歯ブラシを部分的に縦に入れて使うなど、工夫をすれば良いこともあります。

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オーラルケアT’s Remyでお勧めのGo Bamboo 歯ブラシ大人サイズは、日本のものに比べて大き目のヘッドですが、先が丸くなっているので奥歯までしっかりと届きます。

一般的に、海外ではびっくりするほどの大きなヘッドの歯ブラシが使われていることが多いものです。そして私自身使ってみて気づいたことは、短時間で良く磨ける、ということでした。大きければその分、細かい部分を磨くために歯ブラシを入れる角度に工夫が必要になってきますが、一度コツさえつかめば、とっても効率良く隅々まで磨くことができます。 Go Bamboo 汚れ落ち抜群の歯ブラシ

 

また、日本で未来型の歯ブラシ「歯美ing」ハミングというものが発売されています。未来型、という歯ブラシなので、現代の私たちにまだまだ不思議だな~と感じる形をしています。でも、どうしても歯磨きは苦手・・という方の悩みを、解消できるかもしれません。子供でも簡単に、上手に歯磨きができるそうです。米国ペンシルバニア大学の教授のお墨付き、日本のアマゾンで購入できます。 歯ブラシ「歯美ing」

 

4-2.歯ブラシの毛の固さ

 

一般的には、「ふつう」の固さを選択します。歯茎からの出血があり、歯茎が炎症を起こして弱っているときには「やわらかめ」を選択します。やわらかめの歯ブラシは、汚れ落ちの効率が良くないので、歯茎の炎症が治まった時点で「ふつう」に戻した方が良いでしょう。

「かため」が好みの人は、気を付けて歯磨きをする必要があります。歯磨き粉の研磨剤、歯ブラシ圧によって、歯は次第に削れていく可能性が高くなります。歯ブラシは、「ふつう」の固さで十分汚れは落ちます。

 

4-3.歯ブラシ交換の目安 

 

これは、一言で何か月、ということは難しいですね。歯ブラシの消耗には、個人差が大変大きいからです。ブラッシング圧や歯ブラシの使い方の癖は、人それぞれに違います。同じ歯ブラシでも、使う人によって差があります。そして、製品による差もあります。

いずれにしても、歯ブラシを毛先のない裏側から見て、毛先が開いて見えてくるようになったら「交換の時期」です。毛先が開いた歯ブラシを使い続ければ、歯磨きの効率を低下させ、磨き残しを増やします。

 

 5. まとめ

 

さて、「意識的に歯磨き」をする準備はできましたか?何にでも、コツがあります。少しずつ意識しながら歯磨きをしてみましょう。では歯ブラシを持つ前に・・デンタルフロスの使い方歯間ブラシの使い方につづきます。